西大和山の会 2015年度山行報告
 

 初級教育山行第5回 (雪山登山)
 北八ヶ岳   天狗岳周辺
 2016年1月30日(土)〜31日(日) 
 参加者 7名
 T.Fuj.(CL), A.Sug.(SL), M.Fuj., M.Ima., Ch.Kam., T.Fun. / K.Tsu.

紺碧の空に映える「天狗ノ鼻」 

《概要》
 2015年度初級教育講座の最後、雪山登山をテーマとした実山行。春から受講の新入会員、プラス、ハイキングリーダー学校で修行中の一名も参加。スタッフとしてハイキングリーダー学校修了生にベテランも加わり、まことに充実した2日間を過ごした。1日目は全員ノーアイゼンでの行動。早々に黒百合ヒュッテに到着後、酒宴の語らいに時を忘れた。2日目の午前、無風・快晴という絶好のコンディションの下、受講生は天狗岳山麓でアイゼンワーク、ピッケルワークの基本を体験、一方でスタッフは東西の天狗岳に登頂を果たした。昼前からは、雪山にも慣れてきた受講生を見守りながら全員で中山〜高見石へ。最後は賽の河原の奇観を楽しみながら周回の輪を閉じた。(T.Fuj.)

《A班(教育班)メンバーコメント》
 雪山教育山行として体験した初八ヶ岳・初ピッケル。風もなく最高の絶景の北八ヶ岳連峰。真っ白な雪山と真っ青な空、冷えて澄み切った空気。黒百合ヒュッテでの語らい。素晴らしく充実した環境で雪山体験出来て、幸せな訓練山行でした。(T.Fun.)
 




1日目:1月30日(土) 
曇り一時雪
 
《コースタイム》
◆1月30日(土):渋ノ湯(11:54)〜八方台分岐(13:02)〜唐沢鉱泉分岐(13:29)〜黒百合ヒュッテ(14:18) 〔泊〕



渋ノ湯の旅館「渋御殿湯」の駐車場に
車を置いて出発


渋川の左岸に渡るとすぐに
凍結した九十九折の登りが始まります
 

 まずはノーアイゼン。ピッケルを手にして、
トレースを進みます。使い方はこれからです


唐沢分岐を通過。
唐沢鉱泉方面にトレースはありません
 

風もなく、気温も高いので、皆さん薄着です


北八ヶ岳らしい雪景色になってきました


黒百合ヒュッテに到着です。まだ2時過ぎ


早速ビールで宴会の始まり
 

美味しいスイーツが有名な
Cafe Chocolate Lily の看板
英語で「黒百合」って「チョコレート・リリー」なんですね

高そうな冬専用の登山靴が並んでいます
でもまっさらのものも多い・・・
さすが雪山入門コースの山!
 



2日目:1月31日(日) 
快晴、のち時々曇り

 《コースタイム》
◆1月31日(日):
 【A班(教育班3名)】:黒百合ヒュッテ(7:17)〜中山峠(7:24/25)〜P.2455から東天狗直下付近でアイゼン・ピッケルトレーニング(7:56/9:05)〜P.2455下部にてラッセル体験のあとティータイム(9:20/10:01)〜中山峠(10:14)〜黒百合ヒュッテ帰着後、ヒュッテ前斜面にてアイゼン・ピッケルトレーニングと昼食(10:20/11:48)
 【B班(登頂班4名)】:黒百合ヒュッテ(7:17)〜中山峠(7:23)〜東天狗岳(8:47/54)〜西天狗岳(9:16/32)〜〈東天狗岳山頂北をトラヴァース〉〜P.2455付近(10:33/39)〜中山峠(10:56)〜黒百合ヒュッテ帰着後昼食(11:02/11:48)
 【AB班合流後】:黒百合ヒュッテ(11:48)〜中山峠(11:53)〜にゅう分岐(12:13)〜中山(12:34)〜中山展望台(12:37/42)〜高見石小屋(13:35/37)〜高見石(13:41/47)〜高見石小屋(13:49/51)〜賽の河原地蔵(14:32)〜渋ノ湯(15:16)


《B班(登頂班)メンバーコメント》
 黒百合ヒュッテからシラビソの林を少し登り中山峠を過ぎると息をのむような絶景が現れる。目指す双耳峰の天狗岳も見えてきた。急登を頑張り天狗岳の山頂に立つと抜けるような青空に白い峰々の連なりが美しい!日本アルプスや名だたる山が全部見渡せた。風もほとんどなくこの大展望に感動と感謝!下りは高見石を回り雪の北八ッ岳を満喫した。 (M.Fuj.)

 

朝のヒュッテ前。真っ青な空に名残りの半月。素晴らしい一日の予感! 


 準備を整えて出発です


教育班の3名


中山峠でご来光を浴びます

 

目指す東天狗の先端が彼方に見えます

 

ピッケルを使う意味のある(?)初めての登り
雪が柔らか過ぎてあまり効きませんが・・・


「天狗の奥庭」を見渡す台地に上がってきました
教育班の本日のゲレンデです


登頂班の目指す天狗岳の双耳峰が美しく横たわっています


北東方向に目をやると、浅間山。 活火山でありながら優しげなたたずまい・・・ 


西には堂々たる槍穂の稜線。厳冬期はともかく、
せめて残雪期に縦走できたら、アルピニストを自称してもいいかな・・・?

 

登頂班が東天狗の稜線に取りつきました


雪の状態は良好ですね


教育班は稜線下部でまずは登下降の練習です


続いて、少し下ってラッセル体験に向かいます
 

登頂班が天狗の鼻をトラヴァースしています


東天狗岳に到着です


根石岳の向こうに硫黄岳、その背後に南八ヶ岳の主峰、赤岳・阿弥陀岳を望みます。
さらにその向こうには南アルプスが・・・


 南アルプスの名峰:左から北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳。今年は雪が少なそうですね


絶景の中を西天狗岳に向かいます


 北西方向には北横岳から蓼科山が


北八ヶ岳の最高峰、西天狗岳に到着
 

復路は東天狗岳の北側をトラヴァースします


雄大な景色の中へと下る心地よさ


西にはもうひとつの絶景、御嶽の雄姿が

 

教育班はアイゼン・ピッケルトレーニングのあと
ここでティータイム


お茶のあと、黒百合ヒュッテに戻り、
ヒュッテ前の斜面で残りのトレーニングを行いました。


両班合流して昼食休憩
下山前のひととき


今度は全員で中山峠から北へ向かい、
高見石小屋をめざします
 

硫黄岳・東西天狗岳を背景に教育班メンバー

 

中山への登りはモンスターが大きく育っています

 

中山山頂にて小休憩


少し進んで、中山展望台
 

見事な雪景色の中を高見石へと下ります

 

高見石のてっぺんで、氷結した白駒池を背景に


高見石小屋からは渋川の谷を下ります


賽の河原を通過

 

ひとりだけ踏み抜いて沈んでます


登山口に戻ってきました

 


 GPSによるトレース


 
-------------

記録(GPS):T.Fuj., K.Tsu. / 撮影:T.Fuj., A.Sug., K.Tsu. /
コメント:T.Fun., M.Fuj., T.Fuj. / 画像キャプション:T.Fuj.

-------------

2015年度山行報告一覧へ