西大和山の会  2016年度山行報告


例会山行3(教育山行) テーマ:ルートファインディング  
台高山脈 高見山北尾根
2016年11月20日(日)・曇り後一時雨  参加9名 

K高見山北尾根主稜線より西方、淡い紅葉に彩られる尾根と谷
  
◆まず現在地を地形図で確定。安全に北尾根迄登るコースを決めて進み、差杉峠を経て滝野集落迄下山。進む方向が正しいか、地図とコンパスで確認しながら歩くが、いくどかルートを外し修正する。色づく落ち葉を踏み季節の移り変わりを感じながら、メンバーと一生懸命考えながら歩き、とてもいい勉強になった山行だった。(N.Has.)
◆コースタイム:@菅原橋〔班に分かれて現在地確認〕(7:50/8:19)〜県道沿い南へ2つ目の谷地点(8:31/33)〜@菅原橋(8:40)〜B沢分岐〔木馬あり〕(9:00)〜D林道終点〔休憩・奥の三俣沢を確認・登り口決定〕(9:25/10:22)〜H西からの稜線出合(10:52/56)〜I北尾根主稜線出合〔道迷いで調査と復帰〕(11:02/46)〜J黒石山(11:55/12:03)〜K西方向尾根分岐〔昼食〕(12:09/53)〜J黒石山(13:05)〜I分岐(13:15)〜Lコルへの下降点〔道迷いで調査と復帰〕(13:31/52)〜MP.893(14:02/03)〜N差杉峠(14:12/15)〜O投石の滝(15:14/26)〜@菅原橋(15:41) 
 ※丸囲み数字は以下の画像番号と末尾の軌跡図中の番号に対応 

@3班に分かれて現在地の確認をした後、登り口を決めるため全員で県道沿いの南方向へ向かいます。

A林道北側最初の谷。植林の奥には美しい紅葉が。現在地確認の際、もっとも分かりやすいのが谷の存在です。

A谷を特定するためには、コンパスで谷の方向を確認。さらに谷の規模、他の谷や尾根との関係も重要です。

B沢の分岐点にあった木馬。山の中では、こういった人工物は重要な目印として利用できます。

C沢の分岐から数えて3番目の谷。この右側の尾根からも、高見山北尾根の主稜線に達することができます。

D大休憩をとりながら、空身で周辺の地形を確認。その結果を受けて、いよいよ登り口を決定します。

E沢の分岐から数えて4番目の谷の東に張り出した尾根を登ることに決定。最初はかなりの急登です。

F標高770m付近。急登の途中、斜度が緩む箇所は現在地確認ポイントです。進行方向をコンパスで確認します。

G標高800m付近。斜度が緩んで開けた場所に出ました。この地形と尾根の方向から現在地の見当をつけます。

  G植林に混ざって、ところどころ自然林が色づいています

H標高910m、西からの尾根が合流する地点。尾根の方向を確認します。

I主稜線手前の小ピークに到着。確認のため、A班は南の尾根を調べます。

I同様にB班は東の尾根を調べて、現在地を特定します。
◆道迷いと回復の例◆
 西からの尾根が合流した点
Pより東に進んで、実際は主稜線上のピークX1に到着していたが、我々はX0にいると思っていた。画像Iのようにここでピークの南と東を調査するも、X0X1のいずれのピークからも南と東方向に尾根がのびており、正確な特定のためには、南方向の尾根の形状の違いや、東方向の尾根の厳密な角度まで精査が必要だった。この点で調査は不完全であった。
 この後、X1からX2ヘ移動するが、我々はX0からX1へ移動しているつもりであり、さらにそこから黒石山へ向けて南下したつもりが、尾根の方向を確認すると東を向いていることに気づき、南へ向かうルートを探すが見当たらない。実際はX2から東への枝尾根に進んでいたわけである。そこで再度X2(想定上はX1)へ戻り、北方向の道を確認する。もしかするとここはX2ではないかとの仮定の下、北方向に進んで最初の小ピーク(Q地点)に達した時点で、この付近にある南北方向の尾根で東側が急斜面になっているのはQ以外にないことから、最終的に正しい現在地を特定するに至ったのである。

J黒石山山頂(915.2m)

K昼食場所からの展望 

K昼食後、皆やっと笑顔に!

L尾根の分岐は難しい
元に戻って皆で再確認

M幾多の道迷いを経て
ようやく
P893に到着
 

N西杉峠に到着
祠の中に役行者像が見えます

  O黄葉のモミジが美しい投石の滝

GPS記録による軌跡図

※図中の数字は上の写真の番号と対応しています  
  
記録・コメント:N.Has. / GPSデータ:T.Fuj. / 撮影:E.Tan., T.Fuj. & A.Sug.
キャプション:
M.Ima. & T.Fuj. 
 
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